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ため息が漏れるほど美しく上質な存在 重厚な強振動で電マのように楽しめる 2013年9月に「iroha」のファーストモデルが誕生して以来、メーカーは地道なブランディングを中心に、バリエーションの充実化と製品のブラッシュアップを重ねてきました。 あれから約5年半の歳月が経ちましたが、今やirohaブランドは大手百貨店内にポップアップストアを設けるまでに至り、女性たちの間にその知名度と存在感を広げています。 そして今回ご紹介するこの“temari(テマリ)”は、そんなirohaブランドの集大成を意味するような、ひとつの完成型ともいえるアイテム。 日本のアダルトグッズとも、欧米の高級ブランドとも違う、独自のスタイルを築き上げた「irohaシリーズ」は、どの国のどのメーカーよりも断トツでデザイン性に優れ、本作においてはため息が漏れるほどの美しさです。 手毬の名に由来する半円状のヘッドは、スイッチを入れると穏やかに振動します。手に伝わる振動を軽減する防振設計のため、はじめは微弱に感じてしまいましたが、ヘッドを直接触ると驚くほど重厚で強力。 ある程度しなる、接触面の広いヘッド形状も含め、これまでのローター的な特性から一転、本作は電マのような使用感へとシフトしています。 「シリーズ最大出力」と謳うだけあって、振動パワーも芯に響くような力強さがありますから、これなら電マ慣れしているベテラン女性だって、十分満足させられるんじゃないでしょうか。 ただ…単純に電マが欲しい人に対して、デザイン性以外の特別なセールスポイントを持たない本作は、あまりにも割高。 今や電マも安くてハイスペックなモデルがたくさん販売されていますから、機能とコスパを重視するNLSユーザーのような方々には、ちょっと訴求しづらいというのが正直なところです。 つまるところ本作は、この和モダンで可愛いデザインをフックにした“商品力”がすべて。 電マではなく、あくまで「temariが欲しい」と思わせるデザイン性に加え、ここまでirohaが築いてきた“女性のためのセルフプレジャーアイテム”という、アダルトグッズに対する抵抗感を下げるブランディングが相乗効果を生み出し、それが購買に結びつくのです。 しかし、それは…電マやローターという道具としての本質よりも、“そのアイテムを手にする悦び”という感覚が優先されている状態。 もちろん、それなりに実用性も備えてはいますが、快感に直結しない要素をすべて削ぎ落として比較・検討したときに、本作を含めた「irohaシリーズ」がライバルに勝てる見込みはほとんどありません。 今はまだ、irohaブランドに並ぶ存在がないため、この極めて女性的な販売戦略が通用していますが、今後競合するブランドが台頭し、なおかつ女性ユーザーたちがもっともっとアダルトグッズをシビアに選ぶ審美眼を身につけたら、一体どうなるのでしょう…。 irohaブランドの今後の展開に注目したいと思います。
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